第16回 彼岸その4

17日(金)の第6回『彼岸その1』にも記したように、彼岸は昨日26日までの1週間でした。

でも、その1が彼岸前だったので、その4が彼岸過ぎでもいいじゃないですか。


春分,秋分の日は、「昼と夜の長さが同じになる日」と言われていますが、実は、今日辺りが「昼と夜の長さが同じになる日」なのです。

なぜか?
話せば長くなります。

ほんと、長いんです。


「昼と夜の長さが同じ」と言うことは、昼と夜をどう区切るかを決めなければなりません。

一般的に、日の出と日の入とで、昼と夜とを区切ります。
つまり、日の出から日の入までが昼で、日の入から日の出までが夜です。

ここまでは、ごくごく当たり前(田の…、以下略)のことです。


…。
閑話休題(それはさておき)。


日の出と日の入については、天文学上、明確に定義されています。

「太陽の上辺が水平線(または地平線)に一致する瞬間」が、日の出あるいは日の入です。
つまり、日の出で言えば、太陽が水平線から顔を出し始める瞬間、日の入で言えば、太陽が水平線に沈みきって見えなくなる瞬間です。

夜は太陽が見えません。
当然のことですが、これが重要です。


春分,秋分の日に、太陽の中心が、東の水平線から西の水平線までを、きっかり12時間で進むとします。
また、太陽の南中時刻(太陽がちょうど真南にくる時刻)を、ちょうど正午12時とします。
すると、太陽の中心が東の水平線を通過するのが午前6時、西の水平線を通過するのが午後6時となります。

日の出は、太陽が水平線から顔を出し始める瞬間ですから、太陽の中心が水平線を越えるまで、太陽半分の分だけ進むことになります。

ところで、太陽の視角(見た目の角度)は、32′(角度の単位:分=1/60度)です。この半分、16′を太陽が進むのに必要な時間は、約1分5秒となります。

したがって、日の出は午前6時の1分5秒前、午前5時58分55秒、日の入は午後6時の1分5秒後、午後6時01分05秒となります。
この段階で、昼の長さは12時間2分10秒、夜の長さは11時間57分50秒で、昼の方が夜よりも4分20秒長くなっています。


これらの日の出入の定義による差よりも大きな要因が、屈折による大気差です。

地球の周りには、大気がへばり付いていて、その外は真空の宇宙空間です。
大気と宇宙空間では、密度がちがうので、光の屈折が起こります。
つまり、水平線に近いほど、宇宙空間の天体が浮き上がって見えるのです。

蜃気楼の親玉みたいなものです。

これによる影響は、35′とされ、時間にすると2分20秒になります。

先ほどの例に加えると、日の出はさらに2分20秒前の午前5時56分35秒、日の入はさらに2分20秒後の午後6時03分25秒となります。
ここまでで、昼の長さは12時間6分50秒、夜の長さは11時間53分10秒で、昼の方が夜よりも13分40秒も長くなりました。


以上のことから、日の出入の定義による太陽の視角が1分5秒、屈折による大気差が2分20秒。
合わせて3分25秒づつ、合計で約7分。
したがって、その差は約14分。


このほかに、秋分のずれで±1分10秒ほど長短します。

これは、秋分、つまり太陽が秋分点を通過する瞬間、秋分点通過時刻が、正午からずれることにより、最初の仮定:「秋分の日に、太陽の中心が、東の水平線から西の水平線までを、きっかり12時間で進むとします。」がずれることによります。
秋分点通過時刻がちょうど正午ならば、12時間になりますが、そこから少しでもずれると、12時間から僅かに長短することになります。


今年の秋分の日、東京では、日の出が5:29、日の入が17:37でした。
昼の長さは12時間8分、夜の長さは11時間52分。その差、16分、昼の方が夜よりも長くなっていました。


これらのことから発展して、1年全体合計で見ても、昼の方が夜よりも長いと言うことになります。

光は暗闇を制しているのです。


そして、今日、東京では、日の出が5:32、日の入が17:32。
昼の長さも夜の長さもちょうど12時間、昼と夜の長さが同じになりましたとさ。

めでたし、めでたし。


何が目出度いんだか。

目出鯛は、出目金の親類だろうか?

目出度さもちう位也おらが秋


だいぶお疲れのようです…。


今日、ブログについて新しく起きたことと言えば、コメントをいただいたことくらいでしょうか。

ぴのさん、お気遣いいただき、ありがとうございました。

ところで、「50周年」というのは、私が50周年になったわけではありません。
某自衛隊の50周年記念行事とやらがあり、ヘリコプタやらブルーインパルスやらが飛び回って、空が矢鱈と囂しくなったことでした。

そう言えば、今月の涼しくなった頃から、戦闘機が飛び交っていましたっけ。


もう、11時。
私も、奥さんの隣のベッドで寝るとしましょう。

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